【応用】二次関数の最大・最小(応用問題)
🕒 2016/08/14
🔄 2023/05/01
ここでは、二次関数の最大値・最小値を求める問題の応用例を見ていきます。問題文を読んで二次関数を作り、その最大値や最小値を求めます。定義域の範囲に注意しながら考えていきましょう。
📘 目次
例題
例題
商品Aは、値段が100円で、1日に100個売れます。この商品Aは、10円値上げするたびに、5個売り上げ数が減ることがわかっています。このとき、商品Aの値段をいくらにすれば、売り上げが最大になるでしょうか。
まずは、商品の値段と売り上げの関係を式にしてみましょう。
$10x$ 円値上げするとすると、値段は $100+10x$ となり、売上数は $100-5x$ となります。なので、売り上げは次のようになります。
\begin{eqnarray}
& &
(100+10x)(100-5x) \\
&=&
-50x^2+500x+10000 \\
&=&
-50(x^2-10x)+10000 \\
&=&
-50(x-5)^2+1250+10000 \\
&=&
-50(x-5)^2+11250 \\
\end{eqnarray}次にグラフをかくのですが、その前に定義域を考えます。商品の値段、売り上げ数がマイナスになることはないので、 $-10\leqq x \leqq 20$ となることがわかりますね。これを踏まえてグラフを描くと次のようになります。
これから、 $x=5$ 、つまり、 $5x=50$円値上げをすればいい、ということがわかります。これは問題に適している(値段が負の数になったり小数になったりしていない)ので、これが答えになります。
おわりに
自分で二次関数を作って最大・最小を考える問題は、次のようなステップに分かれます。
- わからないものを文字で置いて、二次関数を作る
- 定義域の範囲を考える
- グラフをかいて、関数の最大・最小を求める
- 得られた答えが問題に適しているかチェックする
一つ目のステップは、二次関数の問題というよりは、「問題文を読んで式を作る問題」です。式を作る能力がないと、そもそもその後のステップがまったくできないので、応用問題もしっかり練習しましょう。