【基本】必要十分条件
【基本】必要条件と十分条件(サッカーを例に)では、必要条件と十分条件について見ました。ここでは、これに関して「必要十分条件」について見ていきましょう
必要条件と十分条件の復習
必要条件と十分条件については、【基本】必要条件と十分条件(サッカーを例に)で見ましたが、ここで簡単に復習しておきましょう。
2つの条件 p, q があり、「p ⇒ q」が成り立つとします。このとき、条件 p が成り立つことは、条件 q を成り立たせること(クリアすること)には十分なので、「p は q の十分条件」というんでしたね。
一方、p が成り立つ時は必ず q が成り立つ必要があることから、「q は p の必要条件」というのでした。
「十分⇒必要」というように、「矢の先必要」と覚えておくと問題を解きやすいんでしたね。これも上のリンク先で説明しました。
必要十分条件
上では「p ⇒ q」が成り立つ時でしたが、さらに「q ⇒ p」も成り立つことがあります。このとき、p は q の必要条件でもあり、十分条件でもある、ということですね。
このように、「p ⇒ q」と「q ⇒ p」が成り立つとき、「p は q の必要十分条件(necessary and sufficient condition)」と言います。また、「p と q は同値(equivalent)」ということもあります。
また、2つの条件が同値であることを「 $p\iff q$ 」と書きます。
「2つの条件が同値である」というのは、「2つの条件は、同じ内容の条件である」ということを表しています。
必要十分条件の例
例えば $x=0$ という条件と $x^2=0$ という条件を考えてみましょう。
$x=0$ のとき、両辺を2乗すれば $x^2=0$ になります。なので $x=0 \implies x^2=0$ が成り立ちます。
また、2乗して0になる数は0しかないので、 $x^2=0 \implies x=0$ も成り立ちます。
以上のことから、$x=0 \iff x^2=0$ が言え、この2つの条件は同値であると言えます。
必要十分条件かどうかは、ある条件から片方の条件が成り立つか、そしてその逆も成り立つか、をチェックして判断します。両方成り立てば必要十分条件であり、それ以外の場合は必要十分条件にはなりません。
おわりに
ここでは、必要十分条件について見てきました。 $p\iff q$ のときを言うんでしたね。必要十分条件かどうかは、必要条件であり十分条件であるかを確認すればいいので、「必要条件か十分条件か」のときと同じように考えていけばいいですね。