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共通テスト 数学II・数学B・数学C 2026年度 第4問 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

【第4問~第7問から3問選択】

問題編

問題

 数列 $\{a_n\}$ に対して
\[ b_n = a_{n+1} - a_n \quad (n=1, 2, 3, \cdots) \]で定められる数列 $\{b_n\}$ を、$\{a_n\}$ の階差数列という。

(1) $\{a_n\}$ の初項は $1$ とする。また、$\{a_n\}$ の階差数列 $\{b_n\}$ の一般項が
\[ b_n = 4n - 1 \]で表されるとする。

(i) $b_1 = \myBox{ア}$ であるから、$a_2 = \myBox{イ}$ となる。さらに、$b_2 = \myBox{ウ}$ であるから、$a_3 = \myBox{エオ}$ となる。

(ii) $n$ を2以上の自然数とする。このとき
\[ a_n = a_1 + \sum_{k=1}^{\dBox{カ}} b_k \quad \cdots\cdots \text{①} \]が成り立つことから
\[ a_n = \myBox{キ} n^2 - \myBox{ク} n + \myBox{ケ} \]であることがわかる。

$\dbox{カ}$ の解答群
 0: $n-1$
 1: $n$
 2: $n+1$
 3: $n+2$

(2) 太郎さんは、① を変形すると $\displaystyle \sum_{k=1}^{\dbox{カ}} b_k = a_n - a_1$ となることから、数列の和を求めるために次のことを考えた。

 発想
 ある数列 $\{d_n\}$ の和を求めたいときは、数列 $\{c_n\}$ で、$\{c_n\}$ の階差数列が $\{d_n\}$ となるものを見つければよい。

 太郎さんは、この 発想 に基づいて、一般項が
\[ d_n = (2n+1) \cdot 2^n \]で表される数列 $\{d_n\}$ の和を求めることにした。

 数列 $\{c_n\}$ で、$\{c_n\}$ の階差数列が $\{d_n\}$ となるもの、すなわち
\[ (2n+1) \cdot 2^n = c_{n+1} - c_n \quad (n=1, 2, 3, \cdots) \quad \cdots\cdots \text{②} \]となるものを見つけたい。太郎さんは、$\{d_n\}$ の一般項が $n$ の1次式と $2^n$ の積であることから、$\{c_n\}$ の一般項が
\[ c_n = (pn+q) \cdot 2^n \]と表されるのではないかと考えた。ここで、$p, q$ は定数である。このとき、$c_{n+1} - c_n$ を $n, p, q$ を用いて表すと
\[ c_{n+1} - c_n = \left\{ \dBox{コ} n + \dBox{サ} \right\} \cdot 2^n \]となる。

 よって、$p = \myBox{シ}, q = \myBox{スセ}$ のとき ② が成り立つ。

 以上のことから、すべての自然数 $n$ について、数列 $\{d_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和は
\[ \sum_{k=1}^n d_k = \left( \dBox{ソ} \right) \cdot 2^{n+1} + \myBox{タ} \]となることがわかる。

$\dbox{コ}, \dbox{サ}$ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)

 0: $p$
 1: $q$
 2: $2p$
 3: $2q$
 4: $(p+q)$
 5: $(2p+q)$
 6: $(p+2q)$
 7: $2(p+q)$

$\dbox{ソ}$ の解答群

 0: $n-1$
 1: $n+1$
 2: $2n-3$
 3: $2n-1$
 4: $2n+1$
 5: $2n+3$

(3) 花子さんは、一般項が
\[ d_n = (n^2 - n - 1) \cdot 2^n \]で表される数列 $\{d_n\}$ の和を求めることにした。(2)の発想に基づいて考えると、すべての自然数 $n$ について、$\{d_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和は
\[ \sum_{k=1}^n d_k = \left( \dBox{チ} \right) \cdot 2^{n+1} - \myBox{ツ} \]となることがわかる。

$\dbox{チ}$ の解答群

 0: $3n-3$
 1: $3n+3$
 2: $5n-7$
 3: $5n+7$
 4: $n^2-n-1$
 5: $n^2+n+1$
 6: $n^2+3n-3$
 7: $n^2-3n+3$
 8: $n^2+5n-7$
 9: $n^2-5n+7$

考え方

「等差数列と等比数列との積」の和という、数列の応用問題としては典型的な題材ですが、階差数列を見つけて解くという手法でしばられています。階差数列を見つけるまでも大変ですし、それがわかってもまだ大変です。

特に、(3)を一人でやらせるにはボリュームが多すぎます。階差数列を見つけるヒントは(2)にありますし、他の流れはほぼ同じですが、時間内で解ききるのは大変です。


【第4問~第7問から3問選択】

解答編

問題

 数列 $\{a_n\}$ に対して
\[ b_n = a_{n+1} - a_n \quad (n=1, 2, 3, \cdots) \]で定められる数列 $\{b_n\}$ を、$\{a_n\}$ の階差数列という。

(1) $\{a_n\}$ の初項は $1$ とする。また、$\{a_n\}$ の階差数列 $\{b_n\}$ の一般項が
\[ b_n = 4n - 1 \]で表されるとする。

(i) $b_1 = \myBox{ア}$ であるから、$a_2 = \myBox{イ}$ となる。さらに、$b_2 = \myBox{ウ}$ であるから、$a_3 = \myBox{エオ}$ となる。

解説

(1)(i)

$b_1=4\cdot 1-1=3$ です。 $b_1=a_2-a_1$ なので
\begin{eqnarray} a_2=a_1+b_1=1+3=4 \end{eqnarray}となります。

$b_2=4\cdot 2-1=7$ です。 $b_2=a_3-a_2$ なので
\begin{eqnarray} a_3=a_2+b_2=4+7=11 \end{eqnarray}となります。

解答

アイ:34 (2点)
ウエオ:711 (2点)

解答編 つづき

問題

(ii) $n$ を2以上の自然数とする。このとき
\[ a_n = a_1 + \sum_{k=1}^{\dBox{カ}} b_k \quad \cdots\cdots \text{①} \]が成り立つことから
\[ a_n = \myBox{キ} n^2 - \myBox{ク} n + \myBox{ケ} \]であることがわかる。

$\dbox{カ}$ の解答群
 0: $n-1$
 1: $n$
 2: $n+1$
 3: $n+2$

解説

(1)(ii)

\begin{eqnarray} b_1 &=& a_2-a_1 \\[5pt] b_2 &=& a_3-a_2 \\[5pt] &\cdots & \\[5pt] b_{n-1} &=& a_n-a_{n-1} \\[5pt] \end{eqnarray}なので、左辺同士、右辺同士を足し合わせると \begin{eqnarray} \sum_{k=1}^{n-1} b_k &=& a_n-a_1 \\[5pt] a_n &=& a_1+\sum_{k=1}^{n-1} b_k \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

なので、具体的に計算すると
\begin{eqnarray} a_n &=& a_1+\sum_{k=1}^{n-1} b_k \\[5pt] &=& 1+\sum_{k=1}^{n-1} (4k-1) \\[5pt] &=& 1+4\cdot\frac{(n-1)\cdot n}{2} -(n-1) \\[5pt] &=& 1+2n(n-1) -n+1 \\[5pt] &=& 2n^2-3n+2 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これは $a=1$ のときも成り立ちます。また、 $n=2,3$ とすると、(1)(i)の結果とも会うことがわかります。

解答

カ:0 (1点)
キクケ:232 (2点)

解答編 つづき

問題

(2) 太郎さんは、① を変形すると $\displaystyle \sum_{k=1}^{\dbox{カ}} b_k = a_n - a_1$ となることから、数列の和を求めるために次のことを考えた。

 発想
 ある数列 $\{d_n\}$ の和を求めたいときは、数列 $\{c_n\}$ で、$\{c_n\}$ の階差数列が $\{d_n\}$ となるものを見つければよい。

 太郎さんは、この 発想 に基づいて、一般項が
\[ d_n = (2n+1) \cdot 2^n \]で表される数列 $\{d_n\}$ の和を求めることにした。

 数列 $\{c_n\}$ で、$\{c_n\}$ の階差数列が $\{d_n\}$ となるもの、すなわち
\[ (2n+1) \cdot 2^n = c_{n+1} - c_n \quad (n=1, 2, 3, \cdots) \quad \cdots\cdots \text{②} \]となるものを見つけたい。太郎さんは、$\{d_n\}$ の一般項が $n$ の1次式と $2^n$ の積であることから、$\{c_n\}$ の一般項が
\[ c_n = (pn+q) \cdot 2^n \]と表されるのではないかと考えた。ここで、$p, q$ は定数である。このとき、$c_{n+1} - c_n$ を $n, p, q$ を用いて表すと
\[ c_{n+1} - c_n = \left\{ \dBox{コ} n + \dBox{サ} \right\} \cdot 2^n \]となる。

 よって、$p = \myBox{シ}, q = \myBox{スセ}$ のとき ② が成り立つ。

 以上のことから、すべての自然数 $n$ について、数列 $\{d_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和は
\[ \sum_{k=1}^n d_k = \left( \dBox{ソ} \right) \cdot 2^{n+1} + \myBox{タ} \]となることがわかる。

$\dbox{コ}, \dbox{サ}$ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)

 0: $p$
 1: $q$
 2: $2p$
 3: $2q$
 4: $(p+q)$
 5: $(2p+q)$
 6: $(p+2q)$
 7: $2(p+q)$

$\dbox{ソ}$ の解答群

 0: $n-1$
 1: $n+1$
 2: $2n-3$
 3: $2n-1$
 4: $2n+1$
 5: $2n+3$

解説

(2)
一般項が $d_n=(2n+1)\cdot 2^n$ である数列 $\{d_n\}$ の和を求めるために、 $c_{n+1}-c_n=(2n+1)\cdot 2^n$ となる階差数列 $\{c_n\}$ を見つけます。問題文にあるように、 $c_n=(pn+q)\cdot 2^n$ と書けるとすると
\begin{eqnarray} & & c_{n+1}-c_n \\[5pt] &=& \{p(n+1)+q\}\cdot 2^{n+1}-(pn+q)\cdot 2^n \\[5pt] &=& (2pn+2p+2q)\cdot 2^n-(pn+q)\cdot 2^n \\[5pt] &=& \{(2pn+2p+2q)-(pn+q)\}\cdot 2^n \\[5pt] &=& (pn+2p+q)\cdot 2^n \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これが $(2n+1)\cdot 2^n$ と一致するには、 $p=2$ かつ $2p+q=1$ であればよく、 $p=2,q=-3$ とすればいいことがわかります。

これより、 $c_n=(2n-3)\cdot 2^n$ となることがわかります。これを使えば、 $n\geqq 2$ のとき
\begin{eqnarray} \sum_{k=1}^n d_k &=& \sum_{k=1}^n (c_{k+1}-c_k) \\[5pt] &=& c_{n+1}-c_1 \\[5pt] &=& \{2(n+1)-3\}\cdot 2^{n+1} -(2\cdot 1-3) \cdot 2^1 \\[5pt] &=& (2n-1)\cdot 2^{n+1} +2 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これに $n=1$ を代入すると最後の式は $6$ となり、一般項 $d_n = (2n+1) \cdot 2^n$ に $n=1$ を代入した式と一致します。なので、この等式がすべての自然数 $n$ について成り立つことがわかります。

解答

コサ:05 (2点)
シスセ:2-3 (1点)
ソタ:32 (2点)

解答編 つづき

問題

(3) 花子さんは、一般項が
\[ d_n = (n^2 - n - 1) \cdot 2^n \]で表される数列 $\{d_n\}$ の和を求めることにした。(2)の発想に基づいて考えると、すべての自然数 $n$ について、$\{d_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和は
\[ \sum_{k=1}^n d_k = \left( \dBox{チ} \right) \cdot 2^{n+1} - \myBox{ツ} \]となることがわかる。

$\dbox{チ}$ の解答群

 0: $3n-3$
 1: $3n+3$
 2: $5n-7$
 3: $5n+7$
 4: $n^2-n-1$
 5: $n^2+n+1$
 6: $n^2+3n-3$
 7: $n^2-3n+3$
 8: $n^2+5n-7$
 9: $n^2-5n+7$

解説

(3)
一般項が $d_n = (n^2 - n - 1) \cdot 2^n$ です。問題文にある発想を使うと、 $c_{n+1}-c_n=d_n$ となる数列を見つけることになります。(2)と同じような発想で\[ c_n=(pn^2+qn+r)2^n \]となっていたとしましょう。このとき
\begin{eqnarray} & & c_{n+1}-c_n \\[5pt] &=& \{p(n+1)^2+q(n+1)+r\}2^{n+1}-(pn^2+qn+r)2^n \\[5pt] &=& \{2p(n^2+2n+1)+2q(n+1)+2r\}2^n-(pn^2+qn+r)2^n \\[5pt] &=& \{(pn^2+4pn+2p)+qn+2q+r\}2^n \\[5pt] &=& \{pn^2+(4p+q)n+2p+2q+r\}2^n \\[5pt] \end{eqnarray}となるので、これが $(n^2 - n - 1) \cdot 2^n$ となるには、 $p=1$, $4p+q=-1$, $2p+2q+r=-1$ であればいいです。これを解くと、\[ p=1, q=-5, r=7 \]であればいいことがわかります。

これより、 $c_n=(n^2-5n+7)2^n$ であればよく、これを使えば
\begin{eqnarray} \sum_{k=1}^n d_k &=& \sum_{k=1}^n (c_{k+1}-c_k) \\[5pt] &=& c_{n+1}-c_1 \\[5pt] &=& \{(n+1)^2-5(n+1)+7\}\cdot 2^{n+1} -(1^2-5+7) \cdot 2^1 \\[5pt] &=& (n^2-3n+3)\cdot 2^{n+1} -6 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。 $n=1$ とするとこの式は $-2$ となりますが、一般項 $d_n = (n^2 - n - 1) \cdot 2^n$ に $n=1$ を代入したときの値と一致します。なので、すべての自然数 $n$ について上の等式がなりたつことがわかります。

解答

チツ:76 (4点)

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