共通テスト 数学II・数学B・数学C 2025年度 第5問 解説
【第4問~第7問から3問選択】
(問題文は後日更新します)
解説
(1)
$X$ は、正規分布 $N(110,20^2)$ に従うので、 $Z=\dfrac{X-110}{20}$ は標準正規分布に従います。 $X=110$ のとき、 $Z=0$ で、 $X=140$ のとき $Z=1.5$ なので、正規分布表を使うと
\begin{eqnarray}
P(110\leqq X\lt 140)
&=&
P(110\leqq X\leqq 140) \\[5pt]
&=&
P(0\leqq Z\leqq 1.5) \\[5pt]
&=&
0.4332
\end{eqnarray}とわかります。
これより、20万個のなかにあるLサイズの個数の期待値は\[ 200000\cdot 0.4332 = 20\cdot 4332=86640 \]となります。
解答
アイウエ:4332
オ:4
解説
(2)
母標準偏差が $\sigma$ なので、標本平均の標準偏差は $\dfrac{\sigma}{\sqrt{n}}$ なので、標本平均は近似的に正規分布 $N\left(m,\dfrac{\sigma^2}{n}\right)$ に従います。
正規分布表より、 $P(0\leqq Z\leqq z_0)=0.475$ となる点を見つけると $z_0=1.96$ です。よって、この場合の信頼区間の幅は、 $3.92$ だから、標準偏差を加味すると、 $m$ に対する信頼区間の幅は\[ \frac{3.92\sigma}{\sqrt{n}} \]となります。
\begin{eqnarray} \frac{3.92 \sigma}{\sqrt{n}} \leqq 4 \\[5pt] 3.92\cdot 20 \leqq 4\sqrt{n} \\[5pt] 3.92\cdot 5 \leqq \sqrt{n} \\[5pt] 19.6^2 \leqq n \end{eqnarray}となります。 $19.6^2=384.16$ なので、これを満たす最小の自然数は $385$ となります。解答
カ:6
キ:5
クケコ:385
解説
(3)
$m$ g が $110$ g より軽いといえるかを検証したいので、対立仮説は $m\lt 110$ となります。
帰無仮説「$m=110$」が正しいとすると、標本平均 $\bar{W}$ は正規分布 $N\left(110,\frac{\sigma^2}{400}\right)=N(110,1)$ に従うことがわかります。
$\bar{W}\leqq 108.2$ となる確率は、正規分布に従う確率変数 $Z$ が \[ Z\leqq \frac{108.2-110}{1} \]となる確率と等しいです。つまり、 $P(Z\leqq -1.8)$ です。正規分布表を使えば $P(0\leqq Z\leqq 1.8)=0.4641$ なので、\[ P(Z\leqq -1.8)=0.5-0.4641=0.0359 \]だとわかります。
これは有意水準 $5$ % より小さいので、帰無仮説は棄却され、今年のレモンの重さの母平均は $110$ g より軽いと判断できます。
解答
サ:0
シ:5
スセソタ:0359
チツ:10