共通テスト 数学II・数学B・数学C 2025年度 第4問 解説
【第4問~第7問から3問選択】
(問題文は後日更新します)
解説
(1)
$x=2$ 上にある格子点の個数は、 $0$ より大きく、 $3\cdot 2=6$ より小さい整数の個数なので、 $5$ 個だから、 $a_2=5$ です。
$x=3$ 上にある格子点の個数は、 $0$ より大きく、 $3\cdot 3=9$ より小さい整数の個数なので、 $8$ 個だから、 $a_3=8$ です。
$x=n$ の $n$ が増えるたびに、3個ずつ増えるので、数列 $\{a_n\}$ は公差が $3$ の等差数列です。これより、一般項は\[ a_n=2+3(n-1)=3n-1 \]となります。
これを使うと、 $T$ の内部にある格子点の個数は
\begin{eqnarray}
& &
\sum_{k=1}^{20} (3k-1) \\[5pt]
&=&
3\cdot\frac{20\cdot 21}{2}-20 \\[5pt]
&=&
630-20 \\[5pt]
&=&
610 \\[5pt]
\end{eqnarray}と求められます。
解答
アイ:58
ウエオ:030
カキク:610
解説
(2)
直線 $x=k$ 上にある格子点の個数は、 $0$ より大きく $2^k$ より小さい整数の個数と同じなので、 $2^k-1$ だとわかります。
これを、 $k=1$ から $k=n$ まで足せば、 $U$ の内部ある格子点の個数がわかるので
\begin{eqnarray}
& &
\sum_{k=1}^n (2^k-1) \\[5pt]
&=&
\frac{2(2^n-1)}{2-1} -n \\[5pt]
&=&
2^{n+1}-2 -n \\[5pt]
\end{eqnarray}なので、 $2^{n+1}-n-2$ となることがわかります。
解答
ケ:7
コ:1
サ:7
解説
(3)
$a\gt 0$ と $b^2-4ac\lt 0$ という条件から、 $y=ax^2+bx+c$ のグラフは下に凸で、 $x$ 軸とは交わらないことがわかります。なので、 $V$ の内部で $x=k$ 上にある格子点の個数は、 $0$ より大きく $ak^2+bk+c$ という整数より小さい整数の個数と一致するので、\[ ak^2+bk+c-1 \]となります。
これを $k=1$ から $k=n$ まで足したものが格子点の個数となります。
\begin{eqnarray}
& &
\sum_{k=1}^n (ak^2+bk+c-1) \\[5pt]
&=&
\frac{an(n+1)(2n+1)}{6}+\frac{bn(n+1)}{2}+n(c-1) \\[5pt]
&=&
n \left\{\frac{a(2n^2+3n+1)}{6}+\frac{b(n+1)}{2}+(c-1) \right\} \\[5pt]
\end{eqnarray}となります。これが $n^3$ となるときを考えると、まず、 $n^3$ の係数 $\dfrac{2a}{6}$ は $1$ でないといけないので、 $a=3$ がわかります。これを代入すると
\begin{eqnarray}
& &
n \left\{\frac{3(2n^2+3n+1)}{6}+\frac{b(n+1)}{2}+(c-1) \right\} \\[5pt]
&=&
n \left\{\frac{6n^2+9n+3}{6}+\frac{b(n+1)}{2}+(c-1) \right\} \\[5pt]
&=&
n \left\{n^2 +\frac{3n+1}{2}+\frac{b(n+1)}{2}+(c-1) \right\} \\[5pt]
\end{eqnarray}となります。 $n^2$ の係数 $\dfrac{3+b}{2}$ は $0$ でないといけないので、 $b=-3$ がわかります。これを代入すると
\begin{eqnarray}
& &
n \left\{n^2 +\frac{3n+1}{2}+\frac{-3(n+1)}{2}+(c-1) \right\} \\[5pt]
&=&
n \left\{n^2 +\frac{3n+1}{2}+\frac{-3n-3}{2}+(c-1) \right\} \\[5pt]
&=&
n \left\{n^2 -1+(c-1) \right\} \\[5pt]
\end{eqnarray}となります。 $n$ の係数 $-1+(c-1)$ は $0$ でないといけないので、 $c=2$ がわかります。代入すると、たしかに $n^3$ となります。
解答
シスセソ:3-32