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京都大学 理系 2026年度 第4問 解説

問題編

問題

 平面において、次の条件 (*) を満たす正三角形の1辺の長さの最小値を求めよ。

 (*) 1辺の長さが $1$ の正方形であって、4つの頂点がすべてその正三角形の内部または辺上にあるようなものが存在する。

考え方

ちょっと図をかいて考えれば、誰でも「このときが最小だろう」というのは言えると思います。問題はどうやってそのときが最小であるか、を示す方法です。

正三角形と正方形はある程度くっついてないと長さが計算できません。なので、まずはその説明が必要です。


解答編

問題

 平面において、次の条件 (*) を満たす正三角形の1辺の長さの最小値を求めよ。

 (*) 1辺の長さが $1$ の正方形であって、4つの頂点がすべてその正三角形の内部または辺上にあるようなものが存在する。

解答

正三角形 $\mathrm{ABC}$ が条件 (*) を満たすとする。このとき、条件に出てくる正方形が図のようになっていたとする。

このとき、正方形と正三角形が共有点をもっていないとき、例えば、 $\mathrm{BB'=CC'}$ となる点 $\mathrm{B',C'}$ を辺 $\mathrm{AB,AC}$ 上にとれば、三角形 $\mathrm{AB'C'}$ は正三角形であり、条件 (*) を満たすことがわかる。

これより、条件 (*) を満たす正三角形の1辺の長さの最小値を考える状況では、正三角形の各辺を上のように正方形に近づけていき、正三角形の各辺の上に正方形の頂点にある場合を考えればよい。正三角形の頂点と正方形の頂点が一致することはないので、辺 $\mathrm{AB,BC,CA}$ のそれぞれに少なくとも1つずつ正方形の頂点がある場合を考える。

(i) 正方形の4つの頂点がすべてどこかの辺上にあるとき

$\mathrm{BC}$ 上に正方形の頂点が2つあるとしても、一般性を失わない。

このとき、正三角形の1辺の長さは
\begin{eqnarray} \mathrm{EF}+2\cdot\mathrm{BE}=1+\frac{2\sqrt{3}}{3} \end{eqnarray}と計算できる。

(ii) 正方形の4つの頂点のうち、3つだけが正三角形の辺上にあるとき

正方形の頂点に $\mathrm{D,E,F,G}$ と名前を付ける。 $\mathrm{D,E,G}$ が正三角形の辺上にあるとする。また、三角形 $\mathrm{DEG}$ は直角三角形であるが、 $\angle \mathrm{D}$ が直角であるとしても一般性を失わない。

$\mathrm{F}$ は正三角形の内部である。この条件について考える。

$\angle \mathrm{ADG}=\theta$ とすると、 $\angle \mathrm{BDE}=90^{\circ}-\theta$ であり、 $\angle\mathrm{BED}=30^{\circ}+\theta$ だから、 $\angle\mathrm{FEC}=60^\circ-\theta$ となる。これが正でないといけないので、 $\theta\lt60^\circ$ である。

また、 $\angle\mathrm{AGD}=120^\circ-\theta$ だから、 $\angle\mathrm{FGC}=\theta-30^{\circ}$ となる。これも正でないといけないので、 $\theta\gt 30^{\circ}$ である。

よって、 $30^\circ\lt \theta \lt 60^{\circ}$ の範囲で、この正三角形の1辺の長さを考える。

$\mathrm{G}$ から辺 $\mathrm{AB}$ におろした垂線の足を $\mathrm{H}$ とおく。

こうすると
\begin{eqnarray} \mathrm{AD} &=& \mathrm{DH}+\mathrm{AH} \\[5pt] &=& \cos\theta +\frac{1}{\sqrt{3}}\sin\theta \\[5pt] \end{eqnarray}となる。三角形 $\mathrm{BDE}$ についても同様にして \begin{eqnarray} \mathrm{BD} &=& \cos (90^\circ-\theta) +\frac{1}{\sqrt{3}}\sin(90^\circ-\theta) \\[5pt] &=& \sin \theta +\frac{1}{\sqrt{3}}\cos\theta \\[5pt] \end{eqnarray}となる。よって、このときの正三角形の1辺の長さは \begin{eqnarray} \mathrm{AB} &=& \cos\theta +\frac{1}{\sqrt{3}}\sin\theta +\sin \theta +\frac{1}{\sqrt{3}}\cos\theta \\[5pt] &=& \left(1+\frac{1}{\sqrt{3}}\right) (\cos\theta +\sin\theta) \\[5pt] &=& \frac{3+\sqrt{3}}{3} \cdot \sqrt{2}\sin (\theta+45^\circ) \\[5pt] \end{eqnarray}ここで、 $75^\circ\lt\theta+45^\circ\lt 105^\circ$ だから、 \begin{eqnarray} \mathrm{AB} &=& \frac{3+\sqrt{3}}{3} \cdot \sqrt{2}\sin (\theta+45^\circ) \\[5pt] &\gt& \frac{3+\sqrt{3}}{3} \cdot \sqrt{2}\sin 75^\circ \\[5pt] &=& \frac{3+\sqrt{3}}{3} \cdot \sqrt{2} \left(\sin45^\circ\cos30^\circ+\cos45^\circ\sin30^\circ\right) \\[5pt] &=& \frac{3+\sqrt{3}}{3} \left(\frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{1}{2}\right) \\[5pt] &=& \frac{\sqrt{3}(\sqrt{3}+1)}{3} \cdot \frac{\sqrt{3}+1}{2} \\[5pt] &=& \frac{\sqrt{3}(3+2\sqrt{3}+1)}{6} \\[5pt] &=& \frac{4\sqrt{3}+6}{6} \\[5pt] &=& 1+\frac{2}{3}\sqrt{3} \\[5pt] \end{eqnarray}となる。これより、(ii)のときは(i)のときよりも正三角形の1辺の長さが長くなることがわかる、

(i)(ii) より、最小値は $1+\frac{2}{3}\sqrt{3}$ …(答)

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