京都大学 理系 2026年度 第2問 解説
問題編
問題
$r$ は正の実数とする。1辺の長さが $1$ の正四面体 $\mathrm{OABC}$ において、辺 $\mathrm{OA}$ 上に点 $\mathrm{P}$ をとる。点 $\mathrm{P}$ が辺 $\mathrm{OA}$ 上のどこにあっても、点 $\mathrm{P}$ を中心とする半径 $r$ の球面が、辺 $\mathrm{BC}$ と共有点をもたないような $r$ の範囲を求めよ。ただし、点 $\mathrm{O,A}$ は辺 $\mathrm{OA}$ に含まれ、点 $\mathrm{B,C}$ に含まれるとする。
考え方
正四面体といえば、使える道具は限られます。「共有点をもたない」というのを、どのように言い換えればいいかを考えます。 $r$ が小さすぎてもダメですし、大きすぎてもダメだという点に注意しましょう。辺 $\mathrm{BC}$ が球に完全に含まれてしまう場合もあります。
解答編
問題
$r$ は正の実数とする。1辺の長さが $1$ の正四面体 $\mathrm{OABC}$ において、辺 $\mathrm{OA}$ 上に点 $\mathrm{P}$ をとる。点 $\mathrm{P}$ が辺 $\mathrm{OA}$ 上のどこにあっても、点 $\mathrm{P}$ を中心とする半径 $r$ の球面が、辺 $\mathrm{BC}$ と共有点をもたないような $r$ の範囲を求めよ。ただし、点 $\mathrm{O,A}$ は辺 $\mathrm{OA}$ に含まれ、点 $\mathrm{B,C}$ に含まれるとする。
解答
$\overrightarrow{\mathrm{OA}}$, $\overrightarrow{\mathrm{OB}}$, $\overrightarrow{\mathrm{OC}}$ をそれぞれ、 $\vec{a}$, $\vec{b}$, $\vec{c}$ とおく。辺 $\mathrm{BC}$ 上に点 $\mathrm{Q}$ をとると、 $0\leqq s,t\leqq 1$ を満たす $s,t$ を使って
\begin{eqnarray}
\overrightarrow{\mathrm{OP}} &=& t\vec{a} \\[5pt]
\overrightarrow{\mathrm{OQ}} &=& s\vec{b}+(1-s)\vec{c} \\[5pt]
\end{eqnarray}と書けるので
\begin{eqnarray}
& &
\left| \overrightarrow{\mathrm{PQ}} \right|^2 \\[5pt]
&=&
\left| t\vec{a}-s\vec{b}-(1-s)\vec{c} \right|^2 \\[5pt]
\\[5pt]
\end{eqnarray}となる。ここで、 $\vec{a}\cdot\vec{b}=\dfrac{1}{2}$ となることなどを使うと
\begin{eqnarray}
& &
\left| \overrightarrow{\mathrm{PQ}} \right|^2 \\[5pt]
&=&
t^2+s^2+(1-s)^2 \\
& & -st-t(1-s)+s(1-s) \\[5pt]
&=&
t^2+s^2+1-2s+s^2 \\
& & -st-t+st+s-s^2 \\[5pt]
&=&
t^2-t+s^2-s+1 \\[5pt]
&=&
\left(t-\frac{1}{2}\right)^2+\left(s-\frac{1}{2}\right)^2+\frac{1}{2} \\[5pt]
\end{eqnarray}となる。
これより、 $0\leqq s,t\leqq 1$ を動くとき、 $\left| \overrightarrow{\mathrm{PQ}} \right|$ は $\dfrac{\sqrt{2}}{2}$ 以上 $1$ 以下の値を動くことがわかるので、 $r$ がこの範囲にないときは、点 $\mathrm{P,Q}$ をどのようにとっても距離が $r$ になることはないから、球面と辺 $\mathrm{BC}$ とは共有点をもたないことがわかる。
よって、求める範囲は、 $0\lt r\lt\dfrac{\sqrt{2}}{2}$, $r\gt 1$ …(答)





