なかけんの数学ノート

【標準】2乗してiになる複素数

ここでは、2乗して i になる複素数を求める、という問題を考えます。なお、 i は虚数単位を表すとします。

[広告]

2乗してiになる複素数

【基本】負の数の平方根では、2乗して負の数になる数(複素数)について考えました。ここでは、2乗して「ある複素数」になるような複素数を求めるにはどうするかを考えます。

例題
2乗して i になる複素数を求めなさい。

2乗して $2$ になる数や、2乗して $-2$ になる数は、ルートを使って書くことができます。しかし、2乗して i になる数は、どうやって求めればいいでしょうか。

数学の問題を解くときは、分からないものを文字で置いて、条件を式で表現する、というのが基本的な流れですね。ここでも、その方針で解きます。今まで「複素数を求める」ことはなかったですが、こういう場合は、 $x+yi$ とおいて解くと、うまくいくことが多いです。

x, y を実数とし、 $x+yi$ を2乗すると i になるとします。実際に2乗したものを計算すると
\begin{eqnarray}
(x+yi)^2
&=&
x^2+2xyi+y^2i^2 \\[5pt]
&=&
(x^2-y^2)+2xyi \\[5pt]
\end{eqnarray}となります。

これが $i$ となることから、実部同士・虚部同士を比較して
\begin{eqnarray}
x^2-y^2=0,\quad 2xy=1
\end{eqnarray}となります。1つ目の式は\[ (x+y)(x-y)=0 \]と変形できることから、 $y=\pm x$ が得られます。場合で分けて考えていきましょう。

$y=x$ の場合、2つ目の条件式: $2xy=1$ から $x^2=\dfrac{1}{2}$ が得られます。よって、\[ x = \pm \sqrt{\frac{1}{2}} = \pm \frac{\sqrt{2}}{2} \]が得られます。 $y=x$ なので、求める複素数は、\[ \frac{\sqrt{2}}{2}+\frac{\sqrt{2}}{2}i, \quad -\frac{\sqrt{2}}{2}-\frac{\sqrt{2}}{2}i \]となります。

$y=-x$ の場合は、 $2xy=1$ から $x^2=-\dfrac{1}{2}$ となりますが、 x は実数なので、これを満たすものはありません。よって、この場合は、該当する複素数はありません。

以上から、求める複素数は、\[ \frac{\sqrt{2}}{2}+\frac{\sqrt{2}}{2}i, \quad -\frac{\sqrt{2}}{2}-\frac{\sqrt{2}}{2}i \]となります。これが答えです。

ここでは、2乗して i になる複素数を求めましたが、2乗して他の複素数になるものを求める場合も同様です。 $x+yi$ とおいて、2乗して実部・虚部を比較して解く、という方針で求めます。答えは、2つ得られます。

なお、この結果を受けて、 $\sqrt{i}$ を定義したくなりますが、2つあるうちのどちらを選ぶかを決める問題があり、その話ができるようになるのはもう少し先です。ここでは、 i の平方根は\[ \pm \frac{\sqrt{2}+\sqrt{2}i}{2} \]である、という表現にとどめておきます。

おわりに

ここでは、2乗して i になる複素数を求めました。このように、複素数を求める問題では、 $x+yi$ とおいて条件を考えていくことが多いので、よく覚えておきましょう。

[広告]
対象者: 数学II
分野: 複素数と方程式
トピック: 複素数と方程式
レベル: 標準
キーワード: 複素数
更新日:2017/06/11