なかけんの数学ノート

【標準】整数部分と小数部分

ここでは、実数の整数部分と小数部分について見ていきます。入試でもいろいろな形で出題される内容です。

整数部分と小数部分の定義

実数に対して、「その数以下で、最大の整数」のことを、その数の整数部分と呼び、元の数から整数部分を引いたものを、その数の小数部分と呼びます。

例えば、3.14という数字の場合、整数部分は、3です。3.14以下で最大の整数は3だからですね。そして、小数部分は0.14となります。

また、100という数字の場合、100以下で最大の整数というのは100なので、整数部分は100で、小数部分は0です。そのままですね。

注意が必要なのは、マイナスの場合です。-3.14という数字を考えてみます。これの整数部分は-3のようにも感じますが、「-3.14以下で最大の整数」という定義に照らし合わせると、整数部分は「-4」となります。引き算をして、小数部分は、0.86となります。

マイナスの場合は少し違和感があるかもしれません。しかし、このように決めることで、「小数部分は、0以上1未満」が必ず成り立つようになります。都合がいいため、上のような定義になっています。

なお、参考書などによっては、「その数以下で、最大の整数」のことを「その数を超えない最大の整数」と書いている場合もありますが、同じ意味です。

平方根の整数部分と小数部分

具体的な数に対して整数部分や小数部分を求めることを考えましょう。整数部分さえわかれば、小数部分はすぐにわかるので、整数部分をどう求めるかを考えます。

自然数や整数の場合は簡単ですね。その数字そのものが整数部分です。小数の場合も簡単です。上で書いたようにマイナスのときは少し気を付ける必要はありますが、すぐに出せます。分数の場合は、実際に割り算をして小数で表せばいいですね。整数部分だけを求めるのはそんなに難しくありません。

では、平方根の場合はどうでしょうか。$\sqrt{5}$ などの場合に、整数部分と小数部分を求める方法を考えます。

これも、整数部分のみを考えましょう。ルートが邪魔なので、2乗して考えます。

もし、$\sqrt{5}$ の整数部分が1なら、「$\sqrt{5}$ は1と2の間になる」ことになります。全体を2乗すれば「5は1と4の間にある」となりますが、これは成り立ちませんね。よって、整数部分は1ではありません。

$\sqrt{5}$ の整数部分が2なら、「$\sqrt{5}$ は2と3の間になる」ことになります。全体を2乗すれば「5は4と9の間にある」となり、成り立つことが分かります。よって、整数部分は $2$ であるとわかります。小数部分は、$\sqrt{5}-2$ となります。

このように、平方根の場合は、2乗してどうなるかを考えると、整数部分を求めることができます。

平方根の整数部分と小数部分2

平方根の整数部分と小数部分について、もう少し難しい例も見ていきます。

$\frac{\sqrt{10}}{2}$ を考えましょう。まずは、分子の整数部分を考えます。試行錯誤すると、$\sqrt{10}$ は3と4の間にあることが分かります。これをもとにすると、「$\frac{\sqrt{10}}{2}$ は1.5と2の間になる」ことがわかりますね。ということは、1と2の間にあることもわかるので、$\frac{\sqrt{10}}{2}$ の整数部分は1であることが分かります。

ルートを含んだ分数の場合は、分子の整数部分から考えればいいんですね。

では、$2\sqrt{10}$ の場合はどうでしょうか。これも先ほどと同じようにすると、「$\sqrt{10}$ は3と4の間になる」ことから、「$2\sqrt{10}$ は6と8の間になる」ことがわかります。しかしこれでは、6と7の間なのか、7と8の間なのかわかりません。つまり、今回は同じ方法は使えません。

この場合は、前にある2をルートの中に入れて考えます。つまり、$\sqrt{40}$ の整数部分を考えるということですね。これも試行錯誤すると、6と7に間にあることが分かります(40が36と49の間にあるから)。よって、$2\sqrt{10}$ の整数部分は6であることが分かります。

ルートの前に数字がある場合は、それをルートの中に入れてから考えればOKです。

これらの考え方を応用すれば、平方根を含んだほかの数字でも、整数部分と小数部分を求めることができるでしょう。

整数部分を表す記号

「整数部分」は数学でよく出てくるので、特別に記号が用意されています。学校で習わないかもしれませんが、入試では出てくることがあるので紹介しておきます(入試で出てくるときには、補足説明があるはずです)。

実数$x$ の整数部分は、$\lbrack x\rbrack $ と表現されます。この記号のことを、ガウス記号と呼びます。

この記号を使って上で挙げていた例を書き直せば、$\lbrack 3.14 \rbrack = 3$, $\lbrack 100 \rbrack = 100$, $\lbrack -3.14 \rbrack = -4$ となります。

まとめ

整数部分に関する問題はいろんなところで出てくる可能性はあります。ここでは、まず平方根の整数部分が求められるようにしていきましょう。

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対象者: 数学I
分野: 数と式
トピック: 実数
レベル: 標準
キーワード: 無理数, ガウス記号, 整数部分
更新日:2016/06/01