【基本】等比数列

ここでは、等差数列と同じくらい基本的な、等比数列について見ていきます。

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等比数列

等比数列(geometric sequence) とは、「どの項についても、ある一定の数を掛ければ、次の項になる」という性質を持つ数列です。次の数列は、等比数列の例です。\[ 3,6,12,24,48,\cdots \]どの項についても、2を掛けると次の項になっていますね。

次の項との比が一定なので、「等比」数列というわけです。

公比

数列 $\{a_n\}$ が等比数列の場合、どんな自然数 n に対しても次が成り立つような定数 r が存在します。\[ a_{n+1}=a_n r \]上の例でいえば、 $a_2=2a_1$, $a_3=2a_2$, $a_4=2a_3$ などとなるので、 $r=2$ となります。

この r のことを、公比(common ratio) を言います。公比は、よく r を用いて表されますが、それは ratio の頭文字から来ています。

なお、「比が一定」ということから、次のように書きたくなるかもしれません。\[ \frac{a_{n+1}}{a_n}=r \]これでもいいのですが、こう書けるのは、初項も公比も $0$ 以外の数字の場合だけです。 $a_{n+1}=a_n r$ と書けば、各項が $0$ になることがあっても問題ないので、こちらのほうが便利です。

等比数列の一般項

初項が a で、公比が r の等比数列の一般項を求めてみましょう。

まず、第2項は、初項に公比を掛ければいいので、\[ a_2=a r \]となります。第3項は、さらに公比を掛ければいいので、\[ a_3=ar^2 \]となり、第4項は\[ a_4=ar^3 \]となります。

これらを踏まえると、第 n 項は、初項に $(n-1)$ 回公比を掛ければ求められることがわかります。よって、\[ a_n=ar^{n-1} \]となります。

実際、冒頭の数列で考えると、 $a_1=3\cdot 2^0=3$, $a_2=3\cdot 2^1=6$, $a_3=3\cdot 2^2=12$ などとなり、あっていることがわかります。

等比数列の一般項
初項が a で、公比が r の等比数列 $\{a_n\}$ の一般項は、次で表すことができる。\[ a_n=ar^{n-1} \]

なお、 $r^0=1$ です。また、細かい話ですが、上では $0^0=1$ とします(一般に、 $r=0$ のときは $0^0$ を定義しないこともありますが)。

等比数列の一般項を求めてみよう

等比数列の一般項がわかったところで、次のような例題を考えてみましょう。

例題
公比が $\dfrac{1}{3}$ で、第5項が $\dfrac{1}{9}$ である等比数列 $\{a_n\}$ の一般項を求めなさい。

等比数列の一般項を求めるには、初項と公比があればいいですね。初項がわからないので、初項を求めましょう。

初項を a とおくと、第5項の条件から
\begin{eqnarray}
a\left(\frac{1}{3}\right)^{5-1} &=& \frac{1}{9} \\[5pt] a &=& \frac{3^4}{9} \\[5pt] &=& 9 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

よって、一般項は
\begin{eqnarray}
a_n
&=&
9\times \left(\frac{1}{3}\right)^{n-1} \\[5pt] &=&
\frac{1}{3^{n-3}} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

おわりに

ここでは、等比数列について見てきました。等差数列で足し算だった部分が掛け算になっただけなので、一般項も似ていましたね。 $n-1$ 倍だったところが $n-1$ 乗にかわっているだけでした。 $n-1$ というように、1少ないことに注意しましょう。