【基本】方程式と等式の性質
ここでは、方程式を解くために利用できる、等式の性質について見ていきます。
方程式を解く
【基本】方程式とその解では、次のような方程式を考えました。方程式とは、文字に代入する値によって、成り立ったり成り立たなかったりする等式のことでした。
もちろん、大事なのは、「いつ成り立つか」です。どのような値を入れれば、この等式が成り立つか、を知りたいのが普通です。このような、方程式を成り立たせるような値のことを、方程式の解というのでした。
上のリンク先では、実際に にいろんな値を入れてみて、解を探しました。しかし、このような見つけ方では、「たまたま見つかった」という感じがしますね。数は無限にあるので、すべての数を1つ1つ確かめていくことはできません。そのため、解を特定する別の方法を考えてみましょう。
先ほどの方程式について考えてみます。左辺の がどんな値かを知りたいのですが、左辺の が邪魔ですね。 に を足したら になるということは、 を足す前は となるはずです。つまり、が成り立つことがわかります。今度は が邪魔ですね。 に を掛けたら になるのだから、掛ける前は となるはずです。つまり、であることがわかります。このようにして、上のリンク先と同じように、 が解であることがわかりました。方程式を変形していく方法であれば、確実に解を見つけることができますね。
方程式の解を見つけることを、「方程式を解く(とく)」といいます。
等式の性質
先ほどは、方程式を解くために、方程式を変形していきました。このような変形の背景には、等式の性質を用いています。以下では、5つ紹介します。釣り合っている天秤(てんびん)やシーソーなどを想像しながら考えると、どれも当たり前に感じるものでしょう。
1つ目の性質は、「等式の両辺に同じ数や式を加えても、等式は成り立つ」という内容です。これは、「釣り合っている天秤やシーソーの両側に、同じ重さのものを乗せても、釣り合ったまま」ということです。それはそうだよな、という感じがしますね。式で書くと、次のようになります。
ならば、 が成り立つ
2つ目は、同じ数や式を引いても等式が成り立つ、という内容です。釣り合っている天秤やシーソーから同じ重さのものを取り除いても、釣り合ったままですよね。式で書くと、次のようになります。
ならば、 が成り立つ
3つ目は掛け算です。同じ数を掛けても、等式は成り立ったまま、という内容です。天秤の両側のものを、2倍、3倍、4倍としても、釣り合ったままであることがわかるでしょう。式では次のようになります。
ならば、 が成り立つ
4つ目は割り算です。 でない同じ数で割っても、等式は成り立つ、という内容です。天秤の両側のものを、半分にしたり、同じ分割をしても、釣り合ったままです。式では次のようになります。
ならば、 に対して が成り立つ
最後の、5つ目は、両辺を入れ替えても等式が成り立つ、という内容です。天秤やシーソーでいうと、もともと釣り合っていれば、両側のものを入れ替えても釣り合う、という内容ですが、これも当たり前に感じるでしょう。
ならば、 が成り立つ
こうして、5つの性質を紹介しましたが、どれも、成り立って当然に感じるものばかりだと思います。なぜわざわざ書き出したかというと、方程式を解くのに使うからです。
冒頭のについてもう一度考えてみます。上で紹介した、2つ目の性質を使って、両辺から を引いてみましょう。するととなります。両辺をそれぞれ計算すればが得られます。さらに、上で紹介した4つ目の性質を使って、両辺を で割れば、となり、計算するとが得られます。
上で紹介した5つの性質を組み合わせて考えていくことで、いろいろな方程式が解けるようになっていきます。
例題
(1)
(2)
(3)
いずれも、先ほど紹介した等式の性質を使います。
(1)は両辺に を足せばいいですね。すると、となり、 と求められます。
(2)は、まず両辺を入れ替えて、 とします。そして、両辺から を引きます。から、 となります。
(3)は、両辺に を掛ければいいですね。から、 となることがわかります。
おわりに
ここでは、方程式を解くために使う、等式の性質を紹介しました。どれも、天秤やシーソーを思い浮かべれば、成り立つことが自然に理解できるでしょう。別ページでは、これらの性質を使って方程式を解いていく方法を詳しく見ていきます。