東京大学 理系 2015年度 第5問 解説

解答編

問題

m2015 以下の正の整数とする。 ${}_{2015} \mathrm{C} _m$ が偶数となる最小の m を求めよ。

解答

\begin{eqnarray}
{}_{2015} \mathrm{C} _m
&=&
\frac{2015!}{m!(2015-m)!} \\[5pt] &=&
\prod_{k=1}^m \frac{2016-k}{k}
\end{eqnarray}である。

ここで、 $k \lt 32$ とし、 $k=2^a\cdot b$ と書く(b は奇数)。このとき $a\lt 5$ となる。
\begin{eqnarray}
\frac{2016-k}{k}
&=& \frac{2^a(2^{5-a}\cdot 63 – b)}{ 2^a\cdot b } \\[5pt] &=& \frac{2^{5-a}\cdot 63 – b}{ b }
\end{eqnarray}
ここで、 $2^{5-a}$ は偶数なので、分子は奇数。よって、 $m \lt 32$ のときは、 ${}_{2015} \mathrm{C} _m$ は、奇数/奇数の積なので、偶数になることはない。

$m=32$ とする。このとき
\begin{eqnarray}
\frac{2016-32}{32}
&=& \frac{2^5(63 – 1)}{ 2^5 } =62
\end{eqnarray}
なので、 ${}_{2015} \mathrm{C} _m$ は偶数になる。

よって、求める値は $32$ である。

(解答終)

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解説

$2016=2^5\cdot 63$ 、 $m=2^a\cdot b$ と書いたとき(b は奇数)、\[(2016-m)=2^a(2^{5-a} \cdot 63 – b)\]となります。そのため、これを分母の $m=2^a\cdot b$ で割った答えが偶数になるには、このカッコの中が偶数になるしかありません。そうすると、a は5以上でないとダメで、b が一番小さいときは1なので、答えは32とわかります。

このことから、上の解答では、31以下では無理ということ、32では条件をみたすということを示し、32が求める答えである、としています。

$2016-k=2^{11}-2^5-k$ なので、
\begin{eqnarray}
{}_{2015} \mathrm{C} _m
&=&
\prod_{k=1}^m \frac{2^{11}-2^5-k}{k}
\end{eqnarray}と書くことができます。
この形をよく見れば、 $k\lt 2^5$ のときは、分母分子で素因数2の個数が一緒で、 $k= 2^5$ のときにはじめて分子が $2^6$ で割り切れることがわかります。つまり、この問題は2015にちなんだ問題と見せかけて、実は2016にちなんだ問題であり、 $2016=2^{11}-2^5$ と書けることがかなり効いていたんですね。