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センター試験 数学II・数学B 2006年度 第5問 [1] 解説

問題編

【問題】
 次の資料は2科目の小テストに関する5人の生徒の得点を記録したものである。2科目の小テストの得点をそれぞれ変量x,yとする。

生徒番号12345
x34544
y791086

 以下、計算結果の小数表示では、指定された桁数の一つ下の桁を四捨五入し、解答せよ。途中で割り切れた場合は、指定された桁まで0にマークすること。

(1) 変量xの分散を小数で求めると、$[ア].[イ]$となる。

(2) 変量yを使って新しい変量tを\[ t=y-[ウ] \]で定めると、変量tの平均は0になる。

(3) 変量yを使って新しい変量uを\[ u=\frac{\sqrt{[エ]} }{[オ]}y \]で定めると、変量uの分散はxの分散と同じになる。

(4) 変量xと変量yの相関係数を$r$、変量xと変量uの相関係数を$r'$とし、それぞれの2乗を$r^2$と$(r')^2$で表すと
\begin{eqnarray} & & r^2 = [カ].[キク] \\ & & (r')^2 = [ケ].[コサ] \\ \end{eqnarray}となる。

【考え方】
平均、分散、相関係数など、基本的な内容を理解しているかが問われています。計算も大変ではありません。

定数を足したり掛けたりした場合に、平均や分散がどう変化するかを把握していないと(2)や(3)は正しく解けません。(4)では、正の定数をかけても相関係数が変わらないことに注意します。


解答編

【問題】
 次の資料は2科目の小テストに関する5人の生徒の得点を記録したものである。2科目の小テストの得点をそれぞれ変量x,yとする。

生徒番号12345
x34544
y791086

 以下、計算結果の小数表示では、指定された桁数の一つ下の桁を四捨五入し、解答せよ。途中で割り切れた場合は、指定された桁まで0にマークすること。

(1) 変量xの分散を小数で求めると、$[ア].[イ]$となる。

【解説】
まず、平均は\[ \frac{3+4+5+4+4}{5}=4 \]となります。

分散は、平均との差の二乗の平均で求められるので、\[ \frac{1+0+1+0+0}{5}=0.4 \]となります。

【解答】
アイ:04

【問題】
(2) 変量yを使って新しい変量tを\[ t=y-[ウ] \]で定めると、変量tの平均は0になる。

【解説】
aを定数としたとき、$t=y-a$の平均は、yの平均からaを引いたものに等しくなります。つまり、yの平均をyから引けば、tの平均は0になります。

yの平均は、\[ \frac{7+9+10+8+6}{5} =8 \]なので、$t=y-8$とすればtの平均は0になります。

【解答】
ウ:8

【問題】
(3) 変量yを使って新しい変量uを\[ u=\frac{\sqrt{[エ]} }{[オ]}y \]で定めると、変量uの分散はxの分散と同じになる。

【解説】
bを正の定数としたとき、$u=by$の分散は、yの分散に$b^2$を掛けたものになります。これがxの分散と同じになるようにするには、まずyの分散を計算する必要があります。

yの分散は、yの平均との差の二乗の平均で求められるので、\[ \frac{1+1+4+0+4}{5}=2 \]となります。

xの分散は$\frac{2}{5}$だったので、uの分散とxの分散が同じになるとき、\[2b^2=\frac{2}{5}\]となります。よって、$b=\frac{\sqrt{5} }{5}$となります。

【解答】
エオ:55

【問題】
(4) 変量xと変量yの相関係数を$r$、変量xと変量uの相関係数を$r'$とし、それぞれの2乗を$r^2$と$(r')^2$で表すと
\begin{eqnarray} & & r^2 = [カ].[キク] \\ & & (r')^2 = [ケ].[コサ] \\ \end{eqnarray}となる。

【解説】
まずは、xyの相関係数を求めます。

相関係数は、共分散をそれぞれの標準偏差で割ると求められます。

共分散は、平均との差同士の積の平均で求められます。xの平均は4、yの平均は8だったので、\[ \frac{(-1)\cdot(-1) + 0\cdot 1+ 1\cdot 2+ 0\cdot 0+ 0\cdot (-2)}{5} = \frac{3}{5} \]となります。

また、標準偏差は分散の1/2乗で求められます。xの分散、yの分散はそれぞれ0.4と2だったので、この1/2乗が分散となります。

以上から
\begin{eqnarray} r^2 &=& \left( \frac{\frac{3}{5} }{\sqrt{\frac{2}{5} }\sqrt{2} } \right)^2 \\[5pt] &=& \frac{9}{25} \cdot \frac{5}{4} \\[5pt] &=& \frac{9}{20} = 0.45 \end{eqnarray}となります。

変量に正の数を掛けても相関係数は変わらないので、xuの相関係数も同じく0.45となります。

【解答】
カキク:045
ケコサ:045

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