【標準】平行・垂直な直線の方程式

ここでは、ある点を通り、ある直線に平行な直線、垂直な直線の方程式について考えます。一般形がどうなるかも見ていきます。

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ある直線に平行・垂直な直線の方程式

昔学んだ作図の分野で、ある点を通り、ある直線に平行な直線や垂直な直線をひいたことがあると思います。これらを座標を使って考えてみましょう。

点 $\mathrm{ P }(p,q)$ を通り、直線 $l:\ y=mx+n$ に平行な直線を考えます。これは、【基本】平行な直線の方程式で見たことから、傾きが m であることがわかります。よって、【基本】ある1点を通る直線の方程式で見た内容から
\begin{eqnarray}
y-q &=& m(x-p) \\[5pt] \end{eqnarray}が、点 P を通り直線 l に平行な直線であることがわかります。

続いて、点 $\mathrm{ P }(p,q)$ を通り、直線 $l:\ y=mx+n$ に垂直な直線を考えます。なお、ここでは、 $m\ne 0$ とします。【基本】垂直な直線の方程式で見たことから、傾きの積が $-1$ になるので、傾きは $-\dfrac{1}{m}$ であることがわかります。よって、
\begin{eqnarray}
y-q &=& -\frac{1}{m}(x-p) \\[5pt] \end{eqnarray}が、点 P を通り直線 l に垂直な直線であることがわかります。

傾きと通る点を組み合わせれば、直線の方程式を求めることができます。

一般形で考える

直線 l の方程式が $ax+by+c=0$ という一般形の場合に、さきほどの式がどうなるかを見てみましょう。

$b\ne 0$ のときは、\[ y=-\frac{a}{b}x-\frac{c}{b} \]と書けるので、先ほど見た内容から点 P を通り直線 l に平行な直線の方程式は
\begin{eqnarray}
y-q &=& -\frac{a}{b}(x-p) \\[5pt] b(y-q) &=& -a(x-p) \\[5pt] a(x-p)+b(y-q) &=& 0 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

また、垂直な直線は、傾きが $\dfrac{b}{a}$ なので
\begin{eqnarray}
y-q &=& \frac{b}{a}(x-p) \\[5pt] a(y-q) &=& b(x-p) \\[5pt] b(x-p)-a(y-q) &=& 0 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

これらが点 $\mathrm{ P }(p,q)$ を通ることはすぐにわかりますね。カッコ内がすべて $0$ になるからです。

また、平行な直線は、元の直線と係数が同じです。傾きが同じであることと対応しています。垂直な直線は、係数を入れ替えて片方の符号を入れ替えたものになっています。これは、傾きの積が $-1$ になることと対応しています。

これらの式は、 $a=0$ のとき(元の直線が x 軸に平行な場合)や、 $b=0$ のとき(元の直線が y 軸に平行な場合)も成り立ちます。

例えば、 $a=0$ のとき、元の直線は x 軸に平行です。点 $\mathrm{ P }(p,q)$ を通り、これに平行な直線は、この点を通る x 軸に平行な直線だから $y=q$ となりますが、これは上で求めた式の $a=0$ としたものと一致します。垂直な線は $x=p$ で、やはり上で求めた式の $a=0$ とした式と一致します。

以上から、一般形を使った表現をまとめると、次のようになります。

平行・垂直な直線の方程式(一般形)
点 $\mathrm{ P }(p,q)$ を通り、直線 $l:\ ax+by+c=0$ に平行な直線の方程式は\[ a(x-p)+b(y-q) = 0 \]であり、垂直な直線の方程式は\[ b(x-p)-a(y-q) = 0 \]である。

おわりに

ここでは、ある点を通り、ある直線に平行な直線、垂直な直線の方程式を見てきました。通る点と傾きから求められれば十分ですが、一般形でもきれいな式になることも知っておくといいでしょう。