【標準】三次関数の極値から係数決定

ここでは、三次関数の極値が分かっているときに、その三次関数の係数を求める、という問題を見ていきます。少しひっかけがあるので注意してみていきましょう。

【広告】

三次関数の極値から係数決定

例題
三次関数 $f(x)=ax^3+bx^2+cx+d$ は、 $x=0$ で極大値 $1$ をとり、 $x=1$ で極小値 $0$ をとる。このとき、関数 $f(x)$ を求めなさい。

極大値とは、極大をとるときの関数の値なので、 $f(0)=1$ がわかります。また、極小値についても同様で、 $f(1)=0$ が成り立つこともわかります。ただ、文字が4つで、式が2つだけでは解けません。

極大値・極小値をとる場所は限られているのでしたね。【基本】極大値と極小値でも見た通り、極大・極小は、導関数の符号が切り替わるところでとるため、極大・極小をとるところでは、導関数は $0$ になるのでした。これが利用できます。

そのため、 $f'(0)=0$ と $f'(1)=0$ の2つの式も使えます。これで条件式が4つになったので、解くことができそうです。

まず、導関数を求めておきましょう。\[ f'(x)=3ax^2+2bx+c \]となります。文字が3つなので、導関数に関する条件から考えていった方がいいでしょう。 $f'(0)=0$ という条件から\[ c=0 \]が得られます。また、 $f'(1)=0$ という条件から
\begin{eqnarray}
3a+2b+c &=& 0 \\[5pt] b &=& -\frac{3}{2}a \\[5pt] \end{eqnarray}と書けることがわかります。先ほど得られた $c=0$ も使っています。

さて、次に、関数の値の条件について考えましょう。 $f(0)=1$ から\[ d=1 \]が得られます。 $f(1)=0$ から
\begin{eqnarray}
a+b+c+d &=& 0 \\[5pt] a-\frac{3}{2}a+0+1 &=& 0 \\[5pt] -\frac{1}{2}a &=& -1 \\[5pt] a &=& 2 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これから、 $b=-3$ がわかります。

これで、係数がすべて求まりました。よって、関数は\[ f(x)=2x^3-3x^2+1 \]となる、と言いたいところですが、ここで終わってはいけません

確認しないといけないこと

係数が求められましたが、ここで終わることはできません。というのも、「極値をとる⇒導関数は $0$ 」は言えますが、逆はいえないからです(参考:【基本】極大値と極小値の後半部分)。「極値をとることと、導関数が $0$ になること」が同値であれば上の解答でいいのですが、今の場合、そうではないため、求めた答えが条件を満たしていることを示す必要があります。

今のままでは、「条件を満たすとすれば、答えはこれだ」と言っているだけで、まだ本当にそれが答えなのか、それが指定された条件を満たしているのかまではわからないんですね。なので、条件を満たしていることまで示さないと、正しいとはいえません。

さて、先ほど求めた $f(x)=2x^3-3x^2+1$ が、条件を満たしていることを示しましょう。 $f(0)=1$ や $f(1)=0$ は、この条件をそのまま使っているので、これらが満たされていることは当たり前です。問題は極値の方です。きちんと、極大・極小の条件を満たしているかを見ます。

極値に関して考えるので、まずは微分をします。\[ f'(x)=6x^2-6x \]よって、 $f'(x)=0$ となるとき $x=0,1$ であり、増減表は次のようになることがわかります。
\begin{array}{c|ccccc}
x & \cdots & 0 & \cdots & 1 & \cdots \\
\hline
f’(x) & + & 0 & – & 0 & + \\
\hline
f(x) & \nearrow & 1 & \searrow & 0 & \nearrow
\end{array}これから、 $x=0$ で極大となり、 $x=1$ で極小となることがわかるため、条件を満たしていることがわかります。

「極値をとる⇒導関数は $0$ 」は言えますが、逆は言えません。そのため、実際に求めた答えが、条件通り、極値をとるかどうかは、確認する必要があります。確認していない場合、減点対象となります。

おわりに

ここでは、極値の条件から係数を決定する問題を見ました。極値をとるから導関数の値が $0$ になる、ということは正しいのですが、逆は成り立たない、ということに注意しましょう。

必要・十分の言葉で言うと、 $f(x)$ が $2x^3-3x^2+1$ となることが必要、であることはわかる(前半部分の計算)のですが、十分かどうかはすぐにはわからないんですね。そのため、十分かどうかの確認(後半部分の計算)が必要、ということです。