【標準】条件付き確率と積の法則

ここでは、条件付き確率と積の法則を使った問題を見ていきます。いくつかの例題を通じて、使い方を見ていきましょう。

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球を入れ替える

例題1
袋Aには、白球が4個、赤球が3個入っている。袋Bには、白球が2個、赤球が3個入っている。
まず、袋Aから球を1つ取り出し、袋Bに入れる。次に、袋Bの中をよくかき混ぜてから1つ球を取り出し、袋Aに入れる。
このとき、袋Aの白球の数が、はじめの状態から変わっていない確率を求めなさい。

1つずつ球を入れ替えて、袋Aの白球の数が変わらないということは、同じ色の球を入れ替えたということですね。白か赤かで場合分けをし、後で足せば答えになります。

まず、袋Aから白球を取り出したときを考えましょう。袋Aから白球を取り出す確率は、 $\dfrac{4}{7}$ です。また、このとき、袋Bの中は、「白球3個、赤球3個」となっているので、この状態で袋Bから白球を取り出す確率は $\dfrac{3}{6}$ です。よって、袋Aから袋Bに白球を移し、袋Bから袋Aに白球を移す確率は、\[ \frac{4}{7} \times \frac{3}{6} \]と書けます。この式の背景で、積の法則を使っていて、2つ目の分数は条件付き確率になっています。

同様に、袋Aから赤球を取り出すときを考えます。袋Bに赤球を映した直後の袋の中は「白球2個、赤球4個」となっています。このことから、袋Aから袋Bに赤球を移し、袋Bから袋Aに赤球を移す確率は、\[ \frac{3}{7} \times \frac{4}{6} \]と書けます。

以上から、袋Aの白球の数が変わっていない確率は、
\begin{eqnarray}
\frac{4}{7} \times \frac{3}{6} + \frac{3}{7} \times \frac{4}{6}
&=&
\frac{12+12}{42} \\
&=&
\frac{4}{7} \\
\end{eqnarray}となります。

厳密にいうと、確率の和の法則、積の法則、条件付き確率を使っているのですが、意識せずに式が作れるのであれば、それで十分です。深く考える必要はありません。

くじを戻したり戻さなかったりする

例題2
3本のあたりを含む10本のくじがある。まず、ここからくじを1本ひく。それがあたりであれば、そのくじを戻さずにもう一度くじを引き、はずれであればそのくじを戻してもう一度引く。このとき、2本目があたりである確率を求めなさい。

2本目を引く直前の状況は、1本目があたりかはずれかで変わってきます。場合分けをして考えましょう。

1本目があたりであれば、くじを戻さずに2本目を引きます。なので、2本目を引く直前は「2本のあたり、7本のはずれ」となっているので、「1本目があたりで2本目も当たり」となる確率は\[ \frac{3}{10} \times \frac{2}{9} \]となります。

一方、1本目がはずれなら、くじを戻して2本目を引くので、2本目を引く直前は、「3本のあたり、7本のはずれ」となっています。なので、「1本目がはずれで、2本目はあたり」となる確率は\[ \frac{7}{10} \times \frac{3}{10} \]となります。

よって、2本目があたる確率は
\begin{eqnarray}
\frac{3}{10} \times \frac{2}{9} + \frac{7}{10} \times \frac{3}{10}
&=&
\frac{20+63}{300} \\
&=&
\frac{83}{300}
\end{eqnarray}となります。

ちなみに、はずれた場合でもくじを戻さないとすると、2本目があたる確率は
\begin{eqnarray}
\frac{3}{10} \times \frac{2}{9} + \frac{7}{10} \times \frac{3}{9}
&=&
\frac{6+21}{90} \\
&=&
\frac{90}{300}
\end{eqnarray}となり、例題の方が確率は小さくなります。例題では、はずれたときにはずれくじを戻すのだから、はずれくじを戻さないときよりもはずれやすくなります。あたる確率が下がるのは自然ですね。

球を取り出す問題やくじに関する問題は、元に戻すのかどうかがとても重要です。よく問題文を読んで解きましょう。一般に、元に戻す場合は反復試行となり、元に戻さない場合は条件付き確率を使うことになります。上の例題のように、ケースによって異なる場合も、条件付き確率を使うことになります。

おわりに

ここでは、条件付き確率や確率での積の法則を使った問題を見てきました。問題文をよく読んで、どういう状況・ルールなのかをきちんと把握してから解くようにしましょう。