【発展】ひし形の面積とsin2θ

ここでは、ひし形の面積を考えると、 $\sin2\theta$ を求めることができる、という話をします。 $2\theta$ の三角比については、将来詳しく見るのですが、 $2\theta$ が鋭角の場合の $\sin$ は現時点でも求めることができるので、ここで紹介しておきます。

ひし形の面積1

一辺の長さが1のひし形 ABCD を考えます。 $\angle \mathrm{ ABC }=2\theta$ とし、この角は鋭角とします。

master-diamond-area-sin-2-theta-01

ここで、 ACBD の交点を O として、ひし形の面積を考えてみましょう。

$\angle \mathrm{ ABO }=\theta$ なので、 $\triangle \mathrm{ ABO }$ の面積は次のようになります。
\begin{eqnarray}
\frac{1}{2} \mathrm{ AO }\cdot \mathrm{ BO }
&=&
\frac{1}{2} \sin\theta\cos\theta
\end{eqnarray}この4倍がひし形の面積なので、ひし形の面積は\[ 2\sin\theta\cos\theta \]と求められます。

ひし形の面積2

今度は同じひし形の面積を、別の出し方で求めてみます。 A から BC に下した垂線の足を E とします。

master-diamond-area-sin-2-theta-02

BC を底辺、 AE を高さと考えて面積を出すこともできますね。 $\mathrm{ BC }=1$ であり、 $\mathrm{ AE }=\sin 2\theta$ なので、このひし形の面積は\[ \sin 2\theta\]と求めることもできます。

sin2θ

2種類のひし形の面積の出し方から、次の式が成り立つことが分かります。\[ \sin 2\theta = 2\sin \theta \cos\theta \]

例えば、 $\theta=30^{\circ}$ としてみましょう。上の式に代入すると、左辺は $\displaystyle \sin 60^{\circ}=\frac{\sqrt{3}}{2}$ で、右辺は
\begin{eqnarray}
2\sin 30^{\circ}\cos 30^{\circ}
&=&
2\times\frac{1}{2}\times\frac{\sqrt{3}}{2} \\
&=&
\frac{\sqrt{3}}{2} \\
\end{eqnarray}となり、一致しますね。

もう1つ、【応用】36度の三角比【応用】18度の三角比の結果を使って確かめてみましょう。これらのページで計算した結果から、
\begin{eqnarray}
\sin 36^{\circ} = \frac{ \sqrt{10-2\sqrt{5}} }{4}
, \
\sin 18^{\circ} = \frac{\sqrt{5}-1}{4}
, \
\cos 18^{\circ} = \frac{ \sqrt{10+2\sqrt{5}} }{4}
\end{eqnarray}が得られます。これらを用いて、 $2\sin 18^{\circ}\cos 18^{\circ}$ を計算すると
\begin{eqnarray}
& &
2\times \frac{\sqrt{5}-1}{4} \times \frac{ \sqrt{10+2\sqrt{5}} }{4} \\[5pt] &=&
\frac{\sqrt{(\sqrt{5}-1)^2 \times (10+2\sqrt{5})} }{8} \\[5pt] &=&
\frac{\sqrt{(6-2\sqrt{5})(10+2\sqrt{5})} }{8} \\[5pt] &=&
\frac{\sqrt{40-8\sqrt{5}} }{8} \\[5pt] &=&
\frac{\sqrt{10-2\sqrt{5}} }{4} \\[5pt] \end{eqnarray}となり、 $\sin 36^{\circ}$ と一致することがわかります。

おわりに

ここでは、ひし形の面積を通じて、 $\sin 2\theta$ について考えてきました。 $\sin 2\theta = 2\sin \theta \cos\theta$ という関係式があるんでしたね。ここで見た内容は、将来「倍角の公式」でまた詳しく学びます。