【応用】二次関数の決定(y座標が同じ点)

ここでは、二次関数を決定する問題で、グラフが通る3点のうち、 y 座標が同じ点がある場合を考えます。3つの式がある連立方程式を解かなくてもすみます。

例題

【例題】
ある二次関数のグラフが、点 $(-1,2)$, $(2,2)$, $(3,10)$ を通るとき、この二次関数を求めなさい。

3点が指定されているので、 $y=ax^2+bx+c$ とおいて、係数を求める、という方法で解くことができます。【基本】二次関数の決定(3点指定)で見た方法です。ただ、この方法は少し面倒なんですよね。連立方程式を解かないといけないので。

しかし、今回は y 座標が同じ点があります。 $(-1,2)$ と $(2,2)$ ですね。このような点があると、いいことがあります。放物線は左右対称なので、頂点の x 座標がわかります。この2点のちょうど真ん中にある点が放物線の軸上にくるので、頂点の x 座標は\[ \frac{-1+2}{2} = \frac{1}{2} \]となることが分かります。よって、 $y=a\left(x-\frac{1}{2}\right)^2+q$ とおけます。1つ目と3つ目の点の条件から
\begin{eqnarray}
2 &=& a\left(-1-\frac{1}{2}\right)^2+q \quad \cdots (1)\\
10 &=& a\left(3-\frac{1}{2}\right)^2+q \quad \cdots (2)\\
\end{eqnarray}がわかります。

(2)-(1)より、\[ \frac{25a}{4} -\frac{9a}{4}=8 \]なので、 $a=2$ が得られます。(1)に代入して $\displaystyle q=-\frac{5}{2}$ となることがわかります。よって、求める二次関数は
\begin{eqnarray}
y
&=&
2\left(x-\frac{1}{2}\right)^2-\frac{5}{2} \\
&=&
2\left(x^2-x+\frac{1}{4}\right)-\frac{5}{2} \\
&=&
2x^2-2x-2 \\
\end{eqnarray}となることがわかります。

別の考え方

上の方法は、頂点の情報を読み取って、 $y=a(x-p)^2+q$ の形に持ち込む考え方でした。ただ、この問題は、【基本】二次関数の決定(x軸との交点指定)の考え方を利用して解くこともできます。

【例題】
ある二次関数のグラフが、点 $(-1,2)$, $(2,2)$, $(3,10)$ を通るとき、この二次関数を求めなさい。

もしこれが、「点 $(-1,0)$, $(2,0)$, $(3,8)$ を通る」というように、 x 軸との交点が与えられていたら、うれしいですよね。 $y=a(x+1)(x-2)$ と書けるので、変数が1つだけです。だいぶ楽になります。

この形を応用しようと思えば、「点 $(-1,0)$, $(2,0)$, $(3,8)$ 」がそれぞれ y 軸方向に $2$ だけ移動したのが今の問題、と考えればうまくいきそうです。つまり、\[ y=a(x+1)(x-2)+2 \]と置くということです。実際、こうおけば、このグラフは「点 $(-1,2)$, $(2,2)$ 」を通ることが分かります。

さて、あとは3点目を使って a を求めるだけです。\[ 10=a(3+1)(3-2)+2 \]だから、 $a=2$ と求められます。よって、求める二次関数は
\begin{eqnarray}
y
&=&
2(x+1)(x-2)+2 \\
&=&
2(x^2-x-2)+2 \\
&=&
2x^2-2x-2 \\
\end{eqnarray}となります。当たり前ですが、1つ目と同じ答えになっています。

この解き方は、3つの式がある連立方程式を解く方法や前半の方法より、計算量はグッと減ります。しかし、 $y=a(x-\alpha)(x-\beta)+r$ の形に書けることがわかっていないといけないので、難易度は高いかもしれません。

おわりに

y 座標が同じ点があることに自力で気づく必要がありますが、それに気づけば計算量を減らして解くことができます。前半のように頂点の情報を利用したり、後半のように x 軸との交点のときを応用したりして、楽をして解くようにしましょう。