【基本】2直線の位置関係と連立方程式の解の個数

ここでは、2つの直線の位置関係と連立方程式の解の個数について見ていきます。

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2つの直線が平行でない場合

2つの直線 $y=m_1x+n_1$, $y=m_2x+n_2$ について考えます。

【基本】平行な直線の方程式で見たように、この傾き $m_1$, $m_2$ が等しいことと、この2直線が平行になることは同値でしたね。

そのため、 $m_1\ne m_2$ であることと、2直線が平行でないことは同値であることがわかります。平行でない2直線は、必ず1点で交わります。よって、 $m_1\ne m_2$ となることと、2直線が1点で交わることは同値です。また、その交点の座標は、上の2つの直線の方程式をともに満たすので、連立方程式の解となります。

2つの直線が平行である場合

続いて、2つの直線が平行である場合を考えましょう。

平行ならば、直線 $y=m_1x+n_1$, $y=m_2x+n_2$ の傾きは同じです。 $m_1=m_2$ ということですね。このとき、上と同じように、連立方程式の解の個数がどうなるかを考えましょう。

これは、切片の状態によります。切片が同じなら、2つの直線は一致します。そのため、実数 p を使って $(p,m_1p+n_2)$ と書ける点は、すべてこの連立方程式の解となります。無数にあるということですね。

切片が異なる場合も考えましょう。このとき、2つの直線が平行だが一致していない状況なので、この2直線は交わりません。 $m_1=m_2$ で $n_1\ne n_2$ なのに、\[ m_1x+n_1=m_2x+n_2 \]を満たす x が存在することはありません。このことからも、2直線が交わらないことがわかります。

よって、傾きが同じ場合は、切片が同じなら共有点は無数にあり、切片が異なれば共有点はない、となることがわかります。

逆に、共有点が無数にあれば傾きも切片も同じでなければならず、共有点がない場合は傾きが同じで切片が違う場合でないといけないこともわかります。

2直線の共有点と連立方程式

以上のことから、2直線の共有点の個数と、連立方程式の個数は、次のように対応します。

2直線の共有点と連立方程式
2つの直線の方程式 $y=m_1x+n_1$, $y=m_2x+n_2$ について、次が成り立つ。

  • 「2つの直線が平行でないこと」と、「 $m_1\ne m_2$ であること」と、「連立方程式の解が1つであること」は、互いに同値である。
  • 「2つの直線が平行で一致していないこと」と、「 $m_1=m_2$ かつ $n_1\ne n_2$ であること」と、「連立方程式が解を持たないこと」は、互いに同値である。
  • 「2つの直線が一致していること」と、「 $m_1=m_2$ かつ $n_1=n_2$ であること」と、「連立方程式が無数の解を持つこと」は、互いに同値である。

例えば、 $2x+3y-4=0$, $ax-y+c=0$ を同時に満たす $(x,y)$ が1組しかない場合を求めてみましょう。1つ目の式は\[ y=-\frac{2}{3}x+\frac{4}{3} \]と変形でき、2つ目の式は\[ y=ax+c \]と変形できます。この2つの式が表す直線が1つの交点を持てばいいので、傾きが違えばいいということです。よって、 $a\ne -\dfrac{2}{3}$ のときであることがわかります。

もし、 $(x,y)$ が存在しない場合を求めなさいと言われていたら、傾きが同じで切片が違うときを答えればいいので、 $a=-\dfrac{2}{3}$ かつ $c\ne \dfrac{4}{3}$ のとき、となります。

また、 $(x,y)$ が無数に存在する場合を求めなさいと言われていたら、傾き持切片も同じときを答えればいいので、 $a=-\dfrac{2}{3}$ かつ $c=\dfrac{4}{3}$ のとき、となります。

おわりに

ここでは、2つの直線の位置関係と、それに対応する連立方程式の解の個数を見てきました。傾きと切片によって、共有点・解が、1個の場合、1つもない場合、無数にある場合、に分かれます。グラフの世界と式の世界を頻繁に行き来するので、慣れていくようにしましょう。