【基本】放物線や円と領域

ここでは、境界線が放物線や円となるような領域について見ていきます。

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放物線と領域

【基本】直線と領域では、直線の方程式 $y=ax+b$ に対して、 $y\gt ax+b$ や $y\leqq ax+b$ などがどのような領域になるかを見ました。前者は直線より上(直線上の点は含まない)、後者は直線かそれより下の部分、となるのでしたね。

放物線についても、同じように考えることができます。例えば、 $y=x^2$ という放物線に対して、 $y\gt x^2$ がどういう領域になるかを考えましょう。

基本に立ち戻って考えると、直線のときと同様に、まず $x=k$ のところで切り、不等式を満たす部分を求める、そして、 k を動かして領域を求める、という順番で考えることができます。

ただ、慣れてくれば、次のように考えてもいいでしょう。 $y\gt x^2$ を満たす点は、 $y=x^2$ を基準とするとこれよりも y 座標が大きいところ、つまり、上の部分である、と。こう考えれば、 $y\gt x^2$ が示す領域は、次の部分であることがわかります。

不等号の向きが逆なら、領域は放物線の下側になります。

一般的なケースでまとめると、次のようになります。

領域(境界線が放物線)
不等式 $y \gt ax^2+bx+c$ の表す領域は、放物線 $y=ax^2+bx+c$ の上側の部分。
不等式 $y \lt ax^2+bx+c$ の表す領域は、放物線 $y=ax^2+bx+c$ の下側の部分。

円と領域

続いて、円について考えましょう。円 $x^2+y^2=1$ に対し、今までと同じように、等号を不等号に変えた $x^2+y^2\gt1$ について考えます。

「 $y \gt$ 」などとなっていないため、領域は、ある部分より上とか下、となるわけではありません。それは、円を見てもわかります。今までと違って、上とか下という概念ではないですね。

円というのは、中心から半径分だけ離れた点の集まりなので、中心と半径で考えたほうがいいでしょう。半径とは中心からの距離なので、「中心からの距離」に着目して考えます。

$x^2+y^2\gt1$ を満たす点は、中心からの距離が $1$ より大きいということですね。そのため、円の外側の点であることがわかります。逆に、円の外側にある点は、この不等式を満たします。

このことから、 $x^2+y^2\gt1$ を満たす点を集めると、円の外側の部分(円周上の点は除く)となることがわかります。そのため、 $x^2+y^2\gt1$ の表す領域は、円の外側の部分(円周上の点は除く)となります。

同様に考えれば、 $x^2+y^2\lt1$ は、円の内側(円周上の点は除く)となります。

一般的なケースでまとめると、次のようになります。

領域(境界線が円)
不等式 $(x-a)^2+(y-b)^2 \gt r^2$ の表す領域は、円 $(x-a)^2+(y-b)^2 = r^2$ の外側の部分。
不等式 $(x-a)^2+(y-b)^2 \lt r^2$ の表す領域は、円 $(x-a)^2+(y-b)^2 = r^2$ の内側の部分。

なお、境界線が直線となる場合や放物線となる場合と同じように、境界線が円となる場合で「 $x=k$ などとおいて考えたい」のであれば、次のようにするのがいいでしょう。

円の中心を始点とし、 x 軸に平行な半直線をひきます。そして、この半直線とのなす角が $\theta$ となるように半直線をひきます。

そうすると、この半直線は、中心からの距離が、半径より小さい部分と半径より大きい部分に分けられます。あとは、この半直線をグルっと回転させれば、上で求めた領域と一致することがわかるでしょう。

おわりに

ここでは、境界線が放物線や円になる領域を見てきました。放物線は直線のときと同じように考えることができますが、円は少し違いましたね。中心からの距離がどうなるか、で領域を考えることになります。式の意味を考えながら、領域を考えるようにしましょう。