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【基本】二次不等式(判別式が負のとき)

ここでは、【基本】二次不等式(判別式が正のとき)【基本】二次不等式(判別式が0のとき)に続き、グラフを使って二次不等式を解く方法を見ていきます。グラフが x 軸と交わらない場合を考えます。

📘 目次

例題

例題
次の二次不等式を解きなさい
(1) $x^2+2x+3 \geqq 0$
(2) $x^2+2x+3 \gt 0$
(3) $x^2+2x+3 \lt 0$
(4) $x^2+2x+3 \leqq 0$

グラフをかいて x 軸との位置関係で考えます。

不等式の左辺は次のように変形できます。\[ x^2+2x+3=(x+1)^2+2 \]このことから、グラフは次のようになります。

さて、まずは(1)の $x^2+2x+3 \geqq 0$ を考えてみます。左辺がグラフ上の点、右辺が x 軸上の点に対応するので、グラフ上の点が x 軸上の点かそれより上にある範囲が答えになります。

ただ、今の場合、グラフは x 軸より常に上にあるので、全範囲でこの条件を満たしているんですよね。つまり、このときの答えは「すべての実数」となります。また、(2)の $x^2+2x+3 \gt 0$ も同じように「すべての実数」が答えになります。

(3)は、 $x^2+2x+3 \lt 0$ です。これは、 x 軸より下の部分に対応します。が、そんな範囲はありません。なので、「ない」が答えになります。同じように、(4) $x^2+2x+3 \leqq 0$ も「ない」が答えになります。

そもそも、最小値が正なんだから、マイナスになる範囲なんてないんですよね。

おわりに

ここでは、二次関数のグラフが下に凸で x 軸と共有点を持たないとき(判別式 $D$ が負のとき)の、二次不等式について見てきました(なお、上に凸の場合は、不等式にマイナスを掛ければ、下に凸になります)。

このときの答えを一般的にまとめると、次のようになります。

二次不等式の解(判別式が負)
$a\gt 0, D\lt 0$ とする。このとき、次が成り立つ。
  • $ax^2+bx+c \lt 0$ の解は、ない
  • $ax^2+bx+c \leqq 0$ の解は、ない
  • $ax^2+bx+c \gt 0$ の解は、すべての実数
  • $ax^2+bx+c \geqq 0$ の解は、すべての実数

これも、グラフをかいて考えられるようにしておきましょう。

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