なかけんの数学ノート

【基本】二次方程式の解の公式

ここでは、二次方程式の解の求め方を見ていきます。中学で見たことのある内容が大半です。

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二次方程式の解

二次方程式(quadratic equation)とは、次のような形をした方程式のことです。\[ ax^2+bx+c=0 \]ただし $a\ne 0$ とします。言葉で書くと、「二次式が0になる」という方程式のことです。これを満たす x の値を、この方程式の解と言います。

この二次方程式が $a(x-p)(x-q)=0$ と因数分解できれば、 $x=p,q$ という解を持つことはすぐにわかります。いつも因数分解ができるとは限りませんが、因数分解ができなくても、次に述べるように解を求める公式があります。

二次方程式の解の公式

二次方程式 $ax^2+bx+c=0$ の解は、次の公式で求めることができます。\[ x=\frac{-b \pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a} \]これを二次方程式の解の公式と言います(証明はすぐ後で書きます)。係数を代入するだけで、解が求められる、というのがポイントです。ただし、この解の公式には使用上の注意があります。 $b^2-4ac\geqq 0$ のときしか使えません。公式に出てくるルートの中が負のときは使えない、ということです。

この公式を使って、 $2x^2+3x-4=0$ の解を求めると
\begin{eqnarray}
x=\frac{-3\pm\sqrt{(-3)^2-4\cdot2\cdot(-4)}}{2\cdot 2} = \frac{-3\pm\sqrt{41}}{4}
\end{eqnarray}となります。

公式自体はややこしい形をしていますが、因数分解ができない場合でも解が求まるので、かなり強力なツールと言えます。

なお、高校数学では、他に解の公式が出てくる場面がないので、前後の文脈から明らかなときは「二次方程式の解の公式」のことを単に「解の公式」ということもあります。

二次方程式の解の公式の証明

二次方程式の解の公式を紹介しましたが、なぜこれが解になるとわかるのでしょうか。実際、証明してみましょう。

基本的な方針は、「平方完成を行う」です。ただ、少しここで変なことをしてみます。 $ax^2+bx+c=0$ の全体に $4a$ を掛けます。こうすると、 $x^2$ の係数は $(2a)^2$ となって平方完成しやすくなり、 $x$ の係数も偶数になって平方完成しやすくなります。この結果、次のように式変形することができます。
\begin{eqnarray}
4a^2x^2 +4abx +4ac &=& 0 \\
(4a^2x^2 +4abx+b^2)-b^2+4ac &=& 0 \\
(2ax+b)^2 &=& b^2-4ac \\
\end{eqnarray}右辺が0以上のときは次のようになります。
\begin{eqnarray}
2ax+b &=& \pm\sqrt{b^2-4ac} \\
2ax &=& -b\pm\sqrt{b^2-4ac} \\
x &=& \frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \\
\end{eqnarray}これは解の公式ですね。こうして、公式に出てくる式が二次方程式の解になることが証明されました。

教科書によく出てくる証明方法とは少し違っています。普通は、 $4a$ を掛けずに、次のようにいきなり平方完成をすることが多いです。
\begin{eqnarray}
ax^2+bx+c&=&0 \\[5pt]
a\left(x^2+\frac{bx}{a}\right)+c&=&0 \\[5pt]
a\left(x^2+\frac{bx}{a}+\frac{b^2}{4a^2}\right) -\frac{b^2}{4a}+c&=&0 \\[5pt]
\left(x+\frac{b}{2a}\right)^2 &=& \frac{b^2-4ac}{4a^2} \\
\end{eqnarray}$b^2-4ac\geqq 0$ のとき、a が正でも負でも、2乗して右辺になるのは $\displaystyle \pm\frac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$ なので、次のように変形できます。
\begin{eqnarray}
x+\frac{b}{2a} &=& \pm\frac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \\
x &=& \frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \\
\end{eqnarray}これは解の公式と同じ形です。このように示すこともできますが、分数が出てきてややこしいと思います。はじめに紹介したやり方は、なぜ $4a$ を掛けるのか、と疑問に感じるかもしれませんが、分数が出てくるのが最後だけなので理解しやすいように思います。

xの係数が偶数のときの公式

二次方程式の x の係数が偶数のとき、解の公式は少し計算を省略することができます。

$ax^2+2b’x+c=0$ という二次方程式があったとします。解の公式に代入すると
\begin{eqnarray}
x=\frac{-2b’ \pm \sqrt{(2b’)^2-4ac}}{2a} = \frac{-b’ \pm \sqrt{b’^2-ac}}{a}
\end{eqnarray}となります。x の係数ではなくその半分を二乗すればいい、$4ac$ の $4$ をかけなくてもいい、という点で少し計算は減ります。

個人的には、逆に計算間違いしやすいと思うのであまり使いませんが、この公式を使う人もいます。

おわりに

ここでは、中学での復習も込めて、二次方程式の解の公式を紹介しました。解の公式は今後もよく出てくるので、きちんと使えるようにしておきましょう。

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対象者: 数学I
分野: 二次関数
トピック: 二次関数
レベル: 基本
キーワード: 二次方程式, 二次方程式の解の公式
更新日:2016/12/01