【基本】微分と最大値・最小値

ここでは、微分を用いて、関数の最大値・最小値を求める問題を考えていきます。なお、ここで出てくる関数は、整式で表されるものを想定しています。

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微分と最大値・最小値

例題
次の関数の最大値と最小値を求めなさい。\[ y=-x^3+3x^2+9x \ (-2\leqq x \leqq 6) \]

二次関数の最大値や最小値を求める問題は、【基本】二次関数の最大・最小などで見ました。グラフをかいて考えるのが基本でした。三次関数の場合も、グラフで考えるのが基本です。

三次関数の場合、グラフをかくには、導関数の符号を調べて、極大値や極小値(山や谷の部分)を調べるのでしたね(参考:【基本】極大値と極小値)。

今の場合、定義域に制限( $-2\leqq x \leqq 6$ という範囲)がついていますが、そもそもこの範囲内に極大値や極小値があるのかどうかはわからないので、通常のグラフをかくときのように、まずは導関数の符号を調べるところから始めていきます。

$y=-x^3+3x^2+9x$ を微分すると
\begin{eqnarray}
y’
&=&
-3x^2+6x+9 \\[5pt] &=&
-3(x^2-2x-3) \\[5pt] &=&
-3(x-3)(x+1) \\[5pt] \end{eqnarray}となることがわかります。このことから、導関数の符号は、 $x=-1$ までは負、そこから $x=3$ までは正、その後は負、となることがわかります。つまり、もとの関数は、下がって上がってまた下がる、という変化になることがわかります。

今考えている範囲は、 $-2\leqq x \leqq 6$ です。なので、極大値も極小値もこの範囲に含まれていることがわかります。よって、増減表は次のようになります。
\begin{array}{c|ccccccc}
x & -2 & \cdots & -1 & \cdots & 3 & \cdots & 6 \\
\hline
y’ & & – & 0 & + & 0 & – & \\
\hline
y & 2 & \searrow & -5 & \nearrow & 27 & \searrow & -54
\end{array}1行目は、区間の両端と、導関数が $0$ になる値を記入します。2行目の $y’$ には、符号を入れます。3行目は、変化の方向や、それぞれの x の値に応じて計算した結果をかきます。

このことから、グラフは次のようになります。

このグラフを見れば、一番高いところと低いところがどこか、すぐにわかりますね。最大値は、 $x=3$ のときで、その値は $27$ 、最小値は、 $x=6$ のときで、その値は $-54$ であることがわかります。

極大値と最大値、極小値と最小値

先ほどのグラフをもう一度見てみましょう。

この関数は $x=3$ で極大となっていて、このときに最大値をとることがわかります。一方、極小値をとっているのは $x=-1$ のときですが、最小値をとるのは $x=6$ のときです。つまり、最大値と極大値、最小値と極小値は、一致することもあるし一致しないこともあります。

極大値というのは、山の頂上の部分であり、その周辺の中では一番高くなっています。しかし、考えている範囲全体で一番高くなっているかどうかは、状況によります。また、極小値も、その周辺では一番低い(上の図の $x=-1$ 近辺では一番低いですね)ですが、考えている範囲全体で一番低いかどうかは、状況によって変わってきます。

あくまでも、極大値は最大値の候補、極小値は最小値の候補であり、一致するかどうかは、増減表を書いたりグラフをかいたりして考える必要があります。

なお、増減表があれば、最大・最小をとる場所がどこかがわかるため、増減表を書けばグラフを省略しても問題はないかもしれません。ただ、グラフをかいてみることで、計算間違いに気づくこともあるので、できればかいておいた方がいいでしょう。

おわりに

ここでは、微分を使って、最大値・最小値を求める問題を見ました。基本的に、グラフをかいて考えるため、導関数を求め、増減表をかく、という流れになります。極大値・極小値が、最大値・最小値と一致するわけではないことに注意しましょう。