【基本】等差数列

ここでは、数列の中でも最も基本的な「等差数列」について見ていきます。

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等差数列

等差数列(arithmetic sequence) とは、「どの項についても、ある一定の数を加えれば、次の項になる」という性質をもつ数列です。文字で書くと難しそうですが、見てみると簡単です。\[ 1,4,7,10,13,\cdots \]という数列は、初項に3を足せば第2項になります。また、第2項に3を足せば第3項に、さらに3を足せば第4項に、さらに3を足せば第5項になります。

このように、一定の数だけ増えていく、もしくは一定の数だけ減っていくような数列のことを、等差数列と言います。次の項との差が等しいので、「等差」数列ということです。

公差

数列 $\{a_n\}$ が等差数列の場合、定義から、どんな自然数 n に対しても次を満たす d が存在します。\[ a_{n+1}-a_n=d \]これは、上の例でいえば、 $a_2-a_1=3$, $a_3-a_2=3$, $a_4-a_3=3$ などとなるので、この場合は $d=3$ ということですね。

この d は、等差数列の特徴を表すものなので、名前がついています。この d を、この数列の公差(common difference) といいます。項差ではない点に注意しましょう。

公差を d で表すことが多いですが、それは「difference」の頭文字からきています。

等差数列の一般項

さて、初項が a で、公差が d である等差数列 $\{a_n\}$ の一般項を求めてみましょう。ちなみに、「一般項を求める」というのは、第 n 項を n の式で表す、ということでしたね(参考:【基本】数列)。

初項が a なので、\[ a_1=a \]となります。第2項は、初項に公差を足せばいいですね。なので、\[ a_2=a+d \]となります。第3項は、さらに公差 d を足せばいいので、\[ a_3=a+2d \]となり、第4項はさらに d を足して\[ a_4=a+3d \]となります。

これらを踏まえて、第 n 項がどうなるかを考えてみましょう。上での具体的な計算を見ると、初項に何回公差を足せばいいか、を考えればよさそうです。第2項を求めるには1回、第3項なら2回、第4項なら3回、公差を足せばいいのでした。何項目かを表す数から1引いたものが、公差を足す回数になっています。

よって、第 n 項を求めるには、公差を $(n-1)$ 回足せばいいことがわかります。よって、一般項は、\[ a_n=a+(n-1)d \]となります。

冒頭の例であれば、初項が $1$ で、公差が $3$ なので、一般項は\[ 1+3(n-1)=3n-2 \]となります。実際に n に数字を代入してみると、あっていることがわかります。

等差数列の一般項
初項が a で、公差が d の等差数列 $\{a_n\}$ の一般項は、次で表すことができる。\[ a_n=a+(n-1)d \]

初項には d を足す必要はありません。そのため、一般項で、公差を足す回数は n 回ではなく、 $(n-1)$ 回となります。1回少なくなる点に注意しましょう。

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等差数列の一般項を求めてみよう

等差数列の一般項がわかったところで、次のような例題を考えてみましょう。

例題
公差が $-2$ で、第5項が $5$ である等差数列 $\{a_n\}$ の一般項を求めなさい。

等差数列の一般項を求めるには、初項と公差があればいいです。しかし、問題文には初項がありません。なので、まずは初項を求めましょう。

初項を a とおくと、\[ a_n=a-2(n-1) \]が成り立ちます。ここで、 $a_5=5$ なので、
\begin{eqnarray}
a_5 &=& a-2(5-1) \\[5pt] 5 &=& a-2\cdot 4 \\[5pt] a &=& 13 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。初項と公差が分かったので、一般項は
\begin{eqnarray}
a_n=13-2(n-1)=-2n+15
\end{eqnarray}となることがわかります。第5項が $5$ になることは、 $n=5$ として計算して確認することができます。

等差数列の一般項は、初項と公差が分かれば求められます。なので、初項と公差がわからない場合は、この例題にように、それらを先に求めて考えるようにしましょう。

おわりに

ここでは、等差数列とその一般項について見てきました。差が一定、という一番シンプルな数列です。まずはこの等差数列で、数列の扱いに慣れていきましょう。